2007.02.10 只見雪祭り(その1)




今年の冬は身内が倒れて入院したりしてなかなか出歩く機会もなかったりするのですが、子供の 「雪が見たい」 の一言を叶えてやろうと只見まで行って参りました。




只見は福島県西端の、もう新潟県にほどちかい雪国である。新潟県と福島県の境界は越後山脈で、ここを大陸からやってくる季節風が越える時、大量の雪を降らせる。東京圏に住む人にとっては雪国といえば新潟県の湯沢~魚沼のあたりを意識すると思うが、雪深さという点で言えば只見のほうが上回る。

それが知名度で湯沢あたりに負けてしまうのは、川端康成のノーベル文学賞効果と、東京からの交通の便の極端な悪さによる。しかし筆者の居住地からみれば、湯沢よりも只見のほうが断然近いし、雪上走破性のある四駆で行けばとくに支障なく到達できてしまう。そんな次第で今年も足を延ばしてみることにした。

さていつもの年なら一泊コースで行く只見だが、今年は雪祭り直前まで仕事状況が読めなかったので宿の予約はなし。子供が退屈しないスケジューリングで連れていけという天の声もあり、夜の花火大会狙いでの Hit&Away戦法をとることにした。




■只見への道




そんな訳で、午後1時頃にゆるゆると出発。小雪舞う塩原温泉を縫いながら尾頭トンネルを抜ければ、そこは雪国……




……の筈なんだけど、なんだこれは?( ̄▽ ̄)




なんと、もう全然雪がないのである。日光市を抜けて福島県側に入ってもご覧の通りで、積雪はほとんど見られない。

写真(↑)は田島町の中心付近である。ここは那須塩原市とは那須山塊を挟んでちょうど反対側になり、いつもなら1~2mの雪の壁がみられるところだ。それがなんということだろう、こんなに雪が無いなんてオドロキ桃の木山椒の木なのである。




さらに進んで、行程のほぼ中間にあるだいくらスキー場を抜けていく。ここにも雪は無く、かろうじて営業はしているけれど 「とりあえず滑れないことはないヨ!」 という程度なのである。 ……こんなのでホントに大丈夫なのだろうか、雪祭りは(笑)




さらに進んで南郷村に到達。豪雪地帯特有のコンクリート支柱つきの消火栓が根元まで露出している。こんな柱に載っているのは、もちろん冬季に積雪があるので緊急時に雪堀りをしないで済むようにだ。「消火栓」 の表示が地上2m、コンクリ台座は1mほどあって、積雪1.5mくらいまでなら消火栓の頭が見える。それがこんな状態なのだから、いかに異常な暖冬かわかろうというものだ。うーん。



 

■只見




只見町の域内に入ると、さすがに越後山脈の足元だけあって裸の地面は露出していない。しかし広野の積雪量はせいぜい50cmくらいで、いつもの2~3mほどもある雪壁はみられない。

余談になるが山の稜線に沿って1列に樹木が生えているのは豪雪地帯にみられる特徴である。人によってはモヒカン山などと呼び、斜面上では雪崩で木が倒されてしまうので一番高い稜線付近の木だけが残って成長するらしい。那須や日光くらいの積雪ではこうはならず、2mクラスの積雪量があるとこの山容になるそうだ。

・・・といっても、今年はその雪が浅いので雪崩も大して起きないかもしれないな。




などと言っている間に只見の市街地に到着した。

なんとか格好のつく程度の雪はあるようだが、昨年と比べると半分どころか1/3以下のように見える。気温も氷点下にはならず、降っているのは冷たい雨である。・・・うーん。




それでも会場はそれなりの格好に造形されていた。一見すると豚(^^;)にしか見えないこの入場門は、よくみると亥年にちなんで猪をモチーフにしているらしい。 人と比較して目算すると高さは8m以上はありそうだ。

デザインがユーモラスなので簡単につくれそうな印象をもつかもしれないけれど、固く締まった雪は1立方メートルで300kg以上あって、これでトンネルアーチをつくるのにはノウハウが要る。筆者的には 「よく作ったなぁ」 と素直に感心したい。




会場内は、いつもながらの素朴な雪像が並んでいた。人出は若干少ないような気もするが、まあ記録的な暖冬といわれる中では健闘しているほうだろう。




雪像は地元の小中学校や警察署などからの動員で作られていて、あくまでも手作り志向である。下手に規模拡大に走らず、地道に開催しているところに味がある。




さてこれが今年のメインの雪像 "布施弁天東海寺本堂" のようだ。 只見にこんなお堂があったっけ・・・と思いきや、交流している千葉県柏市の文化財を題材にしたらしい。高さは14、5mほどある。雪不足で中止になる雪祭りが多い中、それでもこれだけの雪量をかき集めたのはさすが本家雪国の面目躍如といったところだろうか。




その雪像のステージで、各地から集まったよさこいソーラン隊が踊っていた。よさこいは高知県発祥、ソーラン節は北海道発祥で、なにゆえこれが合体したのかといえば学生イベントで冗談的に合わせてみたら受けが良かったので広まっていったものらしい。世の中なにが流行るのかわからないものだな。


<つづく>




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