2007.06.15 国際医療福祉大付属病院
6月は諸般の事情でなかなかお出かけできる暇がないので、人間ドックのついでに変りダネのネタで書いてみようかと(笑)。
さて普段は医者にかかることなど滅多にない筆者であるのだが、健康保険組合の口車にのせられて国際医療福祉大付属病院にやってきた。場所は那須塩原市井口。田舎の病院にしてはゴージャスなところである。いくらか補助が出るというので、ネタ半分にここで人間ドックとやらの診察を受けてみることにしたのだ。
それにしても今どきの人間ドックは何なのだ。プールだのジムだの展望浴室だのと、いったいどんなお金持ちを相手にしているのやら。透析を受けながらレストランで旨いものを食うとか、そんなのでいいのか(笑)
それはともかく、ここは施設が整っているうえに看護婦さんも美人でナイスバディだと聞いている。実際どうだったのかを書くと生命の危険が及びそうなので控えたいが、少なくとも筆者の周辺ではそう言われている。
……つーか、これ本当に病院に必要?(笑)
■実は眺望に優れる場所なのだ
さて今回は筆者の不健康具合を報告するのが目的ではない。ドック入りするにあたっていくつかの候補のうちここを選んだのは、立地が絶妙で良好な眺望が望めるからである。そんなわけで今回はここからの景観具合を報告する短稿としたい。
診察を受ける身なのであまり自由にウロチョロできる訳でもないのだけれど、合間にいくらか撮影する機会はある。まずは病棟から北方を見てみよう。
ちょっと雲具合がよろしくないが↑これは釈迦ヶ岳山塊(高原山)である。日塩もみじラインはちょうどあの山の向こう側を走っている。本病院はこの山に視界を通すには実によい位置にある。
塩原方面に目を転ずれば、渓谷の入り口=安戸山がみえる。小蛇尾川水系につくられた蛇尾川ダム、八汐ダムはあの向こう側に位置している。
南西側には田園地帯。那須疏水第3分水沿いに広がる水田のなかに住宅が点在する。いかにも開拓地らしい風景といえるが、これを良いアングルで見ようとすると実はこの病院の高層から眺めるのがちょうどよい位置関係なのである。
似たような立地で簡単に入れる施設としては那須野ヶ原公園の展望台があるが、あちらは市街地からは離れてしまい、観光用の眺望には良いのだが住宅の点在する開拓地の風景をみるには適さない。今回筆者はこの風景が見たかったので、人間ドックはちょうど良い機会だったのだ。
さらに展望してみよう。遠景をみると西那須野駅周辺の市街地が見通せる。向こうに見えるのは筑波山で、研究学園都市まではおよそ80kmほどあるがちゃんと視界が通っていた。
ここでいくらか雑学を書いてみたい。実をいえば1960年代初期、ここ那須野ヶ原も研究学園都市の候補地のひとつだった。しかし 「何の研究をするのですか」 という質問に偉い人が長々と説明する中で、つい口を滑らせて 「原子力なども…」 と発言してしまったことから、原子力=核兵器=軍事大国化=世界平和を脅かす悪事(ぉぃ) …と脊髄反射した一部の人々が騒ぎ出し、結局話は頓挫してしまったらしい。
首都機能移転騒ぎのときもそうだったけれど、大規模投資の話が出るたびに候補地として名前が挙がり、反対者が現れては最後に他所に持っていかれる……というのが那須野のここ半世紀ほどの歴史のように思う。筆者的には今くらいの環境が一番良いと感じているので、まあ過去のことはとやかくは言わないけれど、イヤダ、イヤダ、と駄々をこねて明るい未来を掴んだ事例というのを知らないので 「もう少し前向きになったら?」 と一言つぶやいておきたい。
■検査、検査、検査~
さて検査の方は実にマターリと進んでいく。ドックは急患が来ることもなく事前予約制で人数も制限しているので、基本的にぼーっと待っていて名前を呼ばれたらゆるゆると検査を受けるという流れである。
なお今回は一泊二日のコースで申し込んでいるので、1日目の検査が一巡したらここで宿泊となる。内部の写真を出すのはいろいろ問題があるようなので控えるけれども、ちょっとしたビジネスホテルみたいな部屋で、おそらくは検査に支障が出ないように調整されているであろう見た目は豪華っぽい食事が提供された。建物外に出るのは禁止で、まあちょっとした軟禁状態のようなものである。
さて本日はもうすることがない。ここは健康的に、早寝でもするか。
■病院で迎える夜明け
さて翌朝午前4:30。東の空が明るくなってきた。そういえばそろそろ夏至も近いな。
正面には老人ホームがみえる。いくらか明かりが漏れていて、筆者と同じように夜明けの静寂を過ごしている人もいるらしい。人生最後の日々を過ごすあたって、ここから眺める風景は魂の安寧にいくらかでも供することができるのだろうか。
あたりは本当に静かだ。 入院患者のいる病棟なら心電図のピッ…ピッ…という音でもしようものだが、人間ドックの宿泊は静まり返っている。
やがて日が差し始めた。おお…明るくなれば、開拓地の朝は今日も爽やかだ。
■検診!
日が昇ってくると高原山方面は昨日より視界が通って空気が澄んでいるようだった。
……で、何をするかといえば検診なのである(笑) 一応専門家が数値を見てそれなりに判断してくれるのだろうけど、どうみても余裕ぶっこいた超ホワイト労働環境で、筆者の職場のガダルカナルなインパール感とは無縁そうなのがうらやましい(^^;)
昼前に検査は終了。結果はというと、とりあえず余命XX日的な大病を患っているわけでもなく、安心を買って終わった的な内容だった。 …まあ、なによりということで♪
<完>