2007.10.14 朝日岳 （その２）
森林限界を超えたところで茶臼岳を見上げてみる。草紅葉がイイカンジになっているが、空は薄雲がかかってきて微妙なところ。 今回は雲は南側から迫ってくるという珍しいパターンで、朝日岳方面だけはまだいくぶん青空がのぞいている。
ただ太陽をさえぎる方向に雲が出てきているので日差しはかげり気味。他のカメラマン諸氏も日差し待ちモードのようだ。
しばらく待っていると日が差してきた。ここで登ってきた目的のアングルをGET。
さらに壁面の一部を望遠で切り取ってみた。上から下までほぼ一様の赤。ほぼ垂直の壁面でこの状態ということは、一気に冷え込みが来て紅葉が進んだということかな。
※ゆるゆると冷え込みが進む年なら崖面の上と下で紅葉の進み具合に差を生じる。
贅沢をいえば、もう少し日が高くなって奥景の木々の鮮やかさが出れば申し分ないのだけれどな。こういう前景/奥景で高低差がある場所で色づき具合がほぼ一緒、というのはなかなか望みにくい状況だったりする。今回のようなケースは実は貴重なのだ。
足元のコメススキはそろそろパサパサ感が出てきていた。平地のススキもそうなのだけれど、完全に枯れてしまう前の微妙にしなやか感のあるときが絵的には一番しっくりくる。来週ではもう見頃を過ぎてしまっているだろうな。
もうすこしだけ登って、こちらは朝日岳のすぐ北側の剣ヶ峰。よくみると登山客の列が見えている。彼らの向かう先は朝日岳～三本槍岳方面になるが……天候的には厳しそうだな。
筆者は時間制約があるので、色っぽい盛り？の朝日岳の断崖をそそくさとカメラに収めて、早めだけれど撤退モードに入った。
■…と言いつつ寄り道などを（笑）
さてせっかくなので駐車場から谷底側にもちょっとだけ寄り道してみた。案の定、こちらのルートには誰もいない。
この時点で上空はもうほぼ完全な曇天になっていたが、日差しがあればこちら側も結構面白いポイントなのである。
谷底側も色つきは結構いい線行っている。山頂とここが一緒に染まっているなんて普段の年には考えられないのだけれど、今年はまあ偶然がいくつも重なったということなんだろうな。
もう少し奥まで行くと視界の効くところがあるのだが、ここで時間切れとなったので本格撤退。
駐車場に戻るともう視界はこんな感じで雲に覆われていた。山頂に向かった人はちょっと可哀想なことになっているようだ。 でもこれが山の天気というものなのだ。 見切りって大切だよなぁ…
<完>
