2006.0304 大田原:ザゼンソウ群生地 (その3)
■羽田沼
神社を後にして、最後に半田沼を目指してみた。 羽田沼は大田原市と那須塩原市の境界付近にある天然の沼地である。市域としては大田原市に属し、縄文時代の集落遺跡が確認されている。現在は野鳥公園として整備が進んでいる。
ここも本来は地味なポイントだったのだが、拠点整備が進んで訪れる人が増えつつある。 とはいえ常在0人が10人になったところで、混雑というほどのレベルではない。
おお、いたいた。渡り鳥の群れだ。 ここは白鳥や鴨などの越冬地として地元では古くから知られている。人と鳥の距離が近くバードウォッチしやすいというのが専らの評判だが、筆者はここ以外にメジャーな越冬地をあまり知らないのでその程度のほどはわからない。
もう3月であり、そろそろ越冬も終わりにちかい筈だが撤収はまだ始まっていないらしい。来週になるとぼちぼち数がへってくるのではないかな。
それにしてもどいつもこいつも、昼間からよく熟睡のご様子で(笑) 見れば沼の中央あたりで浮いている奴は睡眠中、岸に近い葦原付近にいる奴は餌を食んでいる…という状況らしい。
こちらは寝ていないグループ。微妙に灰色がかって見えるのは幼鳥である。灰色といっても越冬も終わりに近づき、ほとんど親鳥と同じくらいの白さになってきている。
ちなみにここで越冬しているのはほとんどがコハクチョウで、カムチャツカ半島の方から北海道を経由して渡ってくるらしい。
ときどき、ウーン…と首を伸ばしてバタバタと羽ばたいてみせる。なかなか絵になるアングルでは撮れないのだが、これは偶然うまくその瞬間を捉えた一枚。
せっかくなので鴨もアップで撮ってみよう。これはオナガガモかな。白鳥よりも小型のぶんフットワークは軽そうで、人を恐れずに近づいてくるのはこっちの方だ。
湖畔のバードウォッチャーの方々は、鴨よりは白鳥狙いであるらしい。見れば1000㎜以上はありそうなバズーカズームで武装中。みんなお金持ちなんだな…(^^;) 筆者は普及価格帯のSigmaの300mmがせいぜいなので、まあ撮れるものを撮っていくことにしよう。
さてカメラ列の向いている先は、どうやら離陸用滑走路になっているエリアらしい。ときどき群れ単位でダダダダ~っと白鳥が離陸していく。面白いことに湖面はいくつかのエリアに分かれていて、餌場、睡眠、滑走路とだいたい用途が決まっているらしい。
滑走路エリアからは、次々と編隊が離陸していく。餌を探しにいくにしては整然としすぎな感もあり、もしかすると北に帰る帰国便の離陸なのかもしれない……などと思いながら眺めてみた。
右の足を出して、それが沈まぬうちに左足を出して、さらにそれが沈まぬうちに右足を…という 「水上を歩くためのインチキ論理(笑)」 を彷彿とさせる離陸風景。これはこれで面白い。
もう一声、500mmクラスの望遠があればなぁ……と思いつつ(笑)、1時間ほどゆったりと過ごしてから撤収した。
そんな訳で本日のドライブは終了♪ ヽ(´ー`)ノ
【おまけ】
羽田沼の湖畔で売っていた大判焼きは合格印であった。……そういえば受験の季節もそろそろ終わりだな。全国の受験生の諸君に栄光あれ。
<完>