2006.0409 残雪の那須(その1)
残雪を見て参りました♪
那須野ヶ原の南端、大田原では桜の開花がはじまっている。……が、まだ見頃には早いので、残雪の山でも見てくるか…と、茶臼岳を目指してみた。
今回のコースは標高でいえば海抜270mから1380mまでを登ることになる。これは気温換算すると -6.7℃、気温ベースで言うと1ヶ月ほど季節を遡ることになる。
そんなわけで出発してみよう。JR那須塩原駅から4kmほど進んで、埼玉(さきたま)から見る那須山塊はこんな状況だった。この時期はまだまだ雪深く、残雪は5月初頭頃まで残る。今日は山に雲がかかっていて視界は微妙だが、まあ見えないほどではない。
このあたりの桜はまだ開花していない。大田原市から那須塩原市を経由して那須町の山岳部まではおよそ30km。たったこれだけの距離を桜前線は1ヶ月もかけて移動していく。前線がここに到達するのは来週末くらいだろうか。
少し山側に近づいて西岩崎の那須大橋からみる那珂川。木々はまだまだ冬の様相で、芽吹きはなかった。
■展望台
那須街道を登ってボルケーノハイウェイの展望台まで登ってきた。 ここからは白河の市街地がよく見通せる。 行政区画としては福島県と栃木県の県境が手前にあるわけだが、もちろん山から見える風景にそんな線が引いてある訳ではなく、連続したゆるやかな丘陵地が広がっている。
ついでに愛車も入れて記録写真を残しておこう(笑)
展望台から見る茶臼岳(左)、朝日岳(中央)、鬼面山(右)はこんな感じだった。 なかなか雲が取れる様子はない。
この雲は冬季の脊梁山脈に特有のもので、大陸からやってきた冷たい季節風が日本海で水分を蓄えて北陸地方に大雪を降らせ、徐々に水分を失って空っ風として拭き下ろしてくる直前の状態がみえている。 もう春なのでこの雲も消失する頃なのだが、まだ残滓のようなものが残っているらしい。
まあ、ともかく上っていってみよう。
■那須ファミリースキー場
さて那須ファミリースキー場までやってきた。スキー場は3月末からオフシーズンになっており、駐車場にクルマの姿はない。
ちょっとピンボケ(^^;)になってしまったがスキー場のリフトはこんな状況であった。1960年代から営業している戦後のスキー場としては比較的古参の部類だが、雪解けが早いので3月上旬には営業を終えてしまう。雪解けはそれなりに進行しているようだ。
ただしちょっと目線をあげるとこのような状況でまだ雪深い。スキー場のゲレンデから先は急に傾斜がきつくなっていて、山頂に向かって一気に600mも高くなる。そのくらいの標高差があると、季節はまだ "雪国" といってよい領域に留まっているようだ。
写真ではわかりにくいが、風で雪が巻き上げられて斜面を吹き降りているのが見えた。巻き上げられるほどサラサラの雪があるということは、日中でも氷点下のままで雪の結晶がまったく解けていないことを示している。
<つづく>