2006.05.01 茶臼岳を登る(その2)




■那須岳神社




さてそんな訳で山頂に到着。ロープウェーで途中をショートカットしているので実にヌルい登山なのだが(笑)、やはりてっぺんに立つというのは清々しい。

最近新調された那須岳神社の社殿は、まだ新築然としている。もうあと何年か経って風雪に耐えた貫禄が出てくると良いな。




祠の向こう側には、福島県との境界になっている大倉山がドーンと威容を誇っていた。ここは三倉山、大倉山、流石山 と3つのピークの合体した稜線が長く続いていて、那須山域では最後まで雪が残る。 あの稜線までが約1.5kmくらい。このくらいの距離感なら、まあなんとか写真もサマになるだろうか。




沼原方面はさらに空気が霞んで、視界が通らない。なんとか白笹山の稜線は見えるけれども、やはり3kmくらいが見える限界のようだな。




目を北に転じると、三本槍岳方面はまだ空気の状態が良いらしい。とはいえそれでも見渡せるのはせいぜい4~5kmくらい。まあ、この様子だとあまり遠出はしないで山頂付近を散策して撤退するくらいがよさそうだな。

まあ人の姿もないことだし、コーヒー休憩でもして一服しよう。



 

■雲待ちをしてみたのだが




さていくらか雲が晴れるのを待ってみたのだが、状況は変わらないようなので火口を一周してみた。 御鉢(火口)の底を見ると、雪解けの残滓として小さな池が出来ており、本日の天候では凍っているようだった。




南月山へと続く稜線はまだまだ雪の中。あそこはミネザクラの群生地でもあるのだけれど、この分だとまだまだ開花は先のようだ。




こちらは足元にある噴気孔と、その向こうの姥ヶ平。噴気孔の付近は一足早く雪が消えている。 実は茶臼岳の山頂付近(溶岩ドーム)は地熱があって雪が溶けやすく、むしろ一段下がった周辺の登山道の方が雪が深い。これを読み誤って登山道を突撃していくと、足がズボっとハマって脱出に苦労するので要注意だ。

その雪具合は、当初の予想より多めのように見える。ここはあまり遠出はせずに早めに撤退したほうが良さそうだな。




■おまけ




そんな訳で山を下ってきた。

せっかくなので駐車場付近から残雪の朝日岳を眺めてみたのだが……耳をすませば何やらごうごうと水音が聞こえてくる。




見れば雪解け水が滝となって流れ落ちていた。この時期だけ見られる臨時の滝だ。 地図には載っておらず、もちろん名前もない。

こんな水の流れが、やがて川となって下流を潤していくのだな。




そんなわけで、このへんで本格撤退(´・ω・`)


<完>