2006.0603 ゴヨウツツジ群生地(その1)
さあ今週こそはミネザクラを・・・と勇んで出発したのですが、あえなく玉砕したのでゴヨウツツジ群生地を見てまいりましたヽ(´ー`)ノ
すでに九州が入梅し、関東もこのままなし崩しに入梅か・・・というこの週末、懸案だったミネザクラの確認に出かけることにした。庭先ではもうアヤメが咲いていたりする。気分はすっかり6月だ。
今日は南関東は前線の停滞で雨。栃木県も思いっきり曇天である。こんな日は観光客も少ないはずなので9時過ぎにマターリと出発した。
・・・が、甘かった_| ̄|○
那須街道はいつもどおりの大混雑。これでは山頂アタックは無理だろう。
ここまで早期に玉砕が確定したというのも珍しいが…まあ、アレだ。アレとはソレだ。つまり、そーゆーことだ(なんだそれは)
■マウントジーンズでゴヨウツツジを目指せ
仕方が無いので脇道からUターンすることにした。目指す第二志望はマウントジーンズスキー場である。この時期はゴヨウツツジの白い花が見頃になるので、そちらをチェックしておこうという次第である。
さてそんな次第で、那須街道に平行して走るペンションストリートを行く。クルマ一台分の幅しかない超・裏道だが、対向車はたまにしか来ないのでスイスイ進める。この狭い道沿いには点々とペンションやパターゴルフ場、テニスコートなど比較的小規模のレジャースポットが並んでいて、実は隠れた行楽道路だったりするのである。
自宅からクルマで20~30分圏内なのでわざわざ泊まりに来ることは無いのだけれど、一度くらい地元ペンションで過ごす休日・・・なんてのがあってもいいかもしれないな…w
さて混雑エリアを抜けて以降は、牧場エリアをゆるゆると行く。
途中、ツツジの群生を多く見る。那須のツツジはちょうど今頃が最盛期だ。赤い山ツツジはもうピークを過ぎつつあるが…
かわりにレンゲツツジが立ち上がってきて、主役の座に収まりつつある。なかなかに、見事な色合いである。
■マウントジーンズスキー場
さてほどなくマウントジーンズに到着。後ろのヘリはなんだ?……とツッコミが入りそうだが、これは遊覧飛行用のものだ。ここにはヘリポートなどという洒落た設備はないので、駐車場から直接飛んでいる。……でも今日は天候が悪すぎるので客もなく、パイロット氏も暇そうだった。
スキー場に入ると、ゴヨウツツジの倒木が展示されていた。簡単な解説版もある。
ところでゴヨウツツジは成長がきわめて遅いことで知られる。この直径20cmくらいの個体で樹齢はなんと350年(!)である。
350年前といえば江戸時代の初期、3代将軍家光の頃だ。つまりそれだけゴヨウツツジというのは自然界では育ちにくく、一度伐採してしまったら 「ちょっと植林しましょう」 などという感覚では元には戻せないのである。
実を言えば、その森をばっさりと斬ってスキー場を作ってしまったのがマウントジーンズなのであった。ゴンドラができたおかげで手軽に群生地にアクセスできるようになった点は確かに便利なのだけれど、これだけ山肌を削りまくっておいて今頃 「自然を大切にしましょう」 というのにはツッコミをいれたくなる人も多いだろう。だが文句をいう前に、知っておきたい経緯はある。
ここは悪の商社(丸紅)が那須町と組んで開発を進めたところで、第三セクターのリゾート会社を設立したのがバブル期の1987年、スキー場のオープンはバブル崩壊が言われ始めた1994年であった。その後、思ったほど利益が出ないということで丸紅は昨年(2005)撤退してしまい、営業権はハンターマウンテンスキー場に譲渡された。そんな訳で、開発当初の "戦犯" は、もう姿をくらましてここにはいないのである。
商社の展開するビッグビジネスとやらの本質は、まさにこういう振る舞いにある。食い散らかしてはポイ、の繰り返しで、旨味がなくなればまた別の餌を探して渡り歩いていく。帳簿上の損切りさえできれば、その後がどうなろうと彼らには関係がない。
そんなわけで、いま目前に展開している風景は、その食い散らかしの後始末をしながらなんとか 「やっちまったこと」 を軟着陸させようという試みの一環というわけだ。ひとまずは、あと350年ほどかけて木々が回復するか見守るしかないだろう。
さてそれでは気分をとりなおしてチケットをGET♪
いざ征かん、山の上へ!
…それはそうと、「満開です」 と 「花芽が少ないです」 はどういう関係なのだ?(汗)
<つづく>