2006.0603 ゴヨウツツジ群生地(その2)
■ゴンドラで尾根に登る
さてでゴンドラ乗り場に移動する際、ゲレンデを正面からみることになるのだが結構な急勾配になっている。山頂までは1.8kmほどある。
ロッジから山頂までの標高差はおよそ470m。平均勾配は15度ほどで、格別難しい傾斜ではないけれどロッジ前に減速できる平地バッファがほとんどないので、調子込んで滑り降りていくと止まるときに冷や汗をかくかもしれない(笑)
スキーコースでは、平地ではもう見られなくなったタンポポの黄色が緑に映えていた。6月に、タンポポねぇ…。これは相当に寒そうなところなんだな。
さて御託はそのあたりにしてゴンドラに乗っていこう。 搭乗して30秒、はや那須野が原を見下ろすアングルでひろびろ風景がみえる。 ゲレンデの傾斜はきつめで本当にロッジ直前ぎりぎりまで平地は無いんだな。
ごんごんごんごん・・・
ほどなく山頂に到着。このあたりの標高は1410m、6月になったというのになんとまだ雪が残っていた。
■群生地
さてこのゴヨウツツジの群生地のある峰(マウントジーンズスキー場の最高部)には名前がない。地勢的には清水平から続く "中の大倉尾根" の末端付近にあたり、スキー場では中大倉山などと表記しているけれども国土地理院の地図に地名は無いので、これは自称ということになるのだろう。
中の大倉尾根には清水平に伸びる登山道があり、かつてはここを徒歩で登ってくる者だけがゴヨウツツジ群落を見ることができた。登山道は途中で二手に分かれ、一方は北温泉に、もう一方は福島県の甲子方面に向かっていた。甲子道は現在ではスキー場のコース内に取り込まれてしまっているので登山客が通ることはできない。下界から登ろうとすれば、北温泉経由で登山道を行くか、スキー場のリフトを使うかの二者択一である。
さてこれは群生地の案内板である。ゴヨウツツジは愛子内親王殿下(・・・敬称って殿下でいいんだっけ?)の御紋になったことで一気に注目度が高くなった。御紋あるいは御印と呼ばれるこの紋章は、皇族の一人一人に違うものが付与される。これは律令の頃の "高貴な人は安易に本名を名乗らない" との古い習慣からきたもので、名前をサインする代わりに紋章で代用するのである。
ここにはその御紋になったゴヨウツツジが、およそ5ヘクタールにわたって自生している。自生は3万株ほどもあって国内でも最大規模のものであるらしい。
群生地には全長1.6kmほどの遊歩道が整備されている。花は少ないというが、一応 「満開」 だそうだから進んでみよう。
おお、さっそくあったゴヨウツツジの幹。さて、花は・・・
え゛…?!(´д`)
…本来なら白い花のトンネルになっている筈の遊歩道は、なんとも殺風景だった。
解説のお兄さん曰く、今年は 「外れ年です」 とのこと。季節が早いとか遅いとかではなくて、花芽そのものが出ていないという。先客の方々も 「今年は駄目だねぇ」 と口々に言いながら引き返していく・・・。
ちなみに、これが昨年の今頃の状態だそうである。大伸ばしにしてゴンドラの山頂駅に貼ってあった。こういうのを期待して来たんだけどなぁ・・・。うーん。
<つづく>