2006.08.01 風車のある風景
~秋田県仁賀保高原/山形県酒田市~(その1)
何のTV番組に感化されたのか、子供が 「風車のある風景を見たい」 と言い出したので東北をドライブして参りましたヽ(´ー`)ノ
さて風車とはいってもここで対象とするのはオランダ風のノスタルジックなものではなく、近代的な風力発電用の風車である。この種の風車は東北地方に多いらしく、いくつか候補地を検討して仁賀保と酒田をターゲットとすることにした。ついでに松島もコースに含めてみたが、これは今回は割愛している。
■仁賀保への道
さて出発したのは午前3:30であった。夏場とはいえこの時間ではあたりはまだ暗い。夏休み期間ということもあり行楽客で混雑する前に移動を終えてしまおうという意図があってこの時間に出発した。
ちなみに関東ではちょうど昨日梅雨明け宣言が出たばかりである。
この日、白河以北はいまだ梅雨明けには至っておらず、白々と明け始めた空は素敵な曇天であった。筆者も宿の予約をした1ヶ月前の時点ではまさか梅雨明けがこんなに遅くなるとは予想していなかった。
せっかく自宅付近が梅雨明けしたのに、わざわざ梅雨空の地方に行くのはちょっとナニのソレがアレなところなのだが、まあじたばたしても始まらない。せっかく遠出をするのだから、前向きに考えよう。 なにも心配することはない、クルマを運転するときは人の視線は常に前向きだ。
さて東北自動車道を北上し、村田JCから山形自動車道に入って1時間。月山PAで休憩。だいぶ明るくなってきたけれど曇天に変わりなし。
PAにはニッコウキスゲに似た花(・・・でも種類はちょっとちがう?)が満開となっていた。
これは月山湖。肝心の月山は雲に隠れて姿がみえない。単独旅行ならここで出羽三山を巡ってみたいところだが、女子供的には歴史だの風土だのに興味はないらしいのでここは涙を呑んでスルーである。
■庄内平野
さらに山形道を西行する。山形自動車道は月山付近で一度途切れ、湯殿山から酒田まで再び現れる。道路公団改革の流れの中で対面通行の準?高速もどきとして建設が継続され、完成するのかしないのか、非常に中途半端な状態となっている道である。
ここを走ってみて思うのは、追い越し車線が無いため1台でも 「トロトロ車」 がいると後続車が思いっきり迷惑を被るという困った構造であろうか。さらに、PAはトイレのみで自販機すらなく、ガソリンスタンドも皆無という試練の道でもある。ガス欠でJAFを呼んでもすぐには助けに来てくれそうもなく、事前にガソリンだけは満タンにしてから乗り入れたい。
さてやがて見えてきた庄内平野。おお米どころだけあって広大な水田が続いている。
■酒田
酒田付近まで来ると、山形自動車道は工事の時期が早かったせいか(→予算が絞られる前)上下2車線のフル規格で作られていた。正面に見えるのは、雲に隠れてはいるが鳥海山である。
山形自動車道は酒田で終点となった。そこからはR112に乗って象潟(きさかた)を目指して北上する。
海岸に近い一帯は、砂の畑が続いている。学校の地理の授業では庄内平野は米どころで……などと説明が為されるけれども、それは内陸部の話であって、海岸線の風景はまったく異なる。
庄内でも海岸に近いところは南北34kmにも及ぶ砂丘地帯である。いまでこそ防風林として松が植林されているが、それも江戸時代中期以降のことで、それ以前は延々と砂山の続くような土地だったらしい。現在ではこの砂の畑でメロンなどが栽培されている。
ちなみに庄内砂丘を調べてみると、日本三大砂丘のひとつで……というフレーズによく出くわすが、三大砂丘を名乗っているのは全国で5箇所くらいあって定見というのはないらしい。 鳥取砂丘が筆頭なのはまあ良いとして、あとの4つを挙げると ①吹上浜砂丘(鹿児島県)、②九十九里浜(千葉県)、③中田島砂丘(静岡県)、④庄内砂丘(山形県) というあたりだろうか。3大・・・といっても選別の基準はいくつもあるだろうから、それぞれが自分に都合のよいモノサシで我田引水しているのかもしれないな。
<つづく>