2007.04.29 そろそろ新緑の那須(その1)




そういえば那須町方面にご無沙汰だったのでちょっと流して参りましたヽ(´ー`)ノ




どうやら世の中は新緑の季節になりつつあるらしい。この季節、那須周辺は首都圏から押し寄せる観光客で渋滞に見舞われる。観光地としては来客があるのはありがたいことなのだが、 観光業でホクホクできない職種の人は喜んでばかりもいられない。




ではそんな地元民はどうやって連休を過ごしているのかといえば、観光客の来ない地味なコースで、まったり、ゆったりと新緑を眺めていたりする。




社会心理学的な切り口でみると、ライトな観光客層はTV番組や旅行雑誌などで見た内容を 「追体験したい」 という動機で出かける人が多いらしい。 それゆえ特集されたスポットにドカンと人が集中するし、皆同じところを目指すものだから混雑にも拍車がかかる。まあこれはヒトの習性みたいなもので、良いとか悪いとかいうものではない。

しかし、であるからには、混雑を避けるのは割と容易で、あまり人の行かないマイナースポットをハシゴすればよいということになる。 そんなわけで今回は、大風景ではなく小さなスポットを廻ってみることにしよう。




■明治の森:黒磯




さてそんな訳で、比較的混雑がすくなくお金もかからない場所その1として、道の駅:明治の森 黒磯にやってきた。

ここは菜の花畑の撮影スポットとして地味に美しい。先週通りかかったときはまだ早いかな……と思っていたが、そろそろイイカンジに咲いてきているな。




今回は筆者の新アイテム SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM のお試しを兼ねてここにやってきている。 標準ズームではいささか遊び感が足りないと思うようになったので、安い広角レンズとして SIGMA に手を出してみたのだ。

お安いだけあって、広角のくせに暗いのがやや難点(笑)なのだが、どうせ屋外でしか使わないのでその辺はすっぱりと割り切っている。




さてその 10-20mm を装着して広角一杯で撮ってみた。 おお、さすがに10mmともなると広い。広角の特徴としてアオリを入れると強烈なパース感が出ている。



花のひとつに思い切り寄ってみた。広角らしい 「ぐわ~~ん感」 が出ている。 ピントに関しては、F10まで絞って(※)いるけれどさすがにこういう撮り方ではパンフォーカスとまではいかない。 ……まあこんなものかな。

いろいろ撮ってみたけれど、全体の印象としては、「効果としては面白いけれど使いこなすまでがちょっと難しいレンズ」 …といったところだろうか。 常用というよりは 「ここぞ」 というときに投入すべきリーサルウェポンと考えたほうがよさそうだ。

※ちょっとだけ説明すると、F〇〇というのが絞り値=F値(レンズ内部にある光を通す穴の開き方を表す)で、数字が大きいほど絞った状態になる。絞ると、光量が減るので暗くなるのだがピントの合う範囲が広くなる。ちなみに手前から奥までピントの合った状態をパンフォーカスという。




同じ被写体を望遠レンズの70-300mmで撮ってみた。慣れの問題もあるだろうけれど、使用感からすると広角よりは望遠のほうが使用頻度が高くなりそうな気がする。望遠は背景ぼかしetc・・・の効能以外に、もっと単純な問題=電線や看板など邪魔な周辺物をフレーム外に追い出す用途に使えるので使い勝手がよい。

一方、広角は邪魔なものまで含めて広く画面に取り込んでしまうので、本当に広い景色 or 余計なものを入れてもよいシチュエーションでないと使いにくい。まあ筆者的には、使い分けについてはおいおい考えていこうと思う。




せっかくなので青木邸も入れて撮ってみた。 こうしてみると菜の花って何にでも合う前景物だな。




■那須横断道路(r30)から安愚楽牧場方面へ




さて菜の花を眺めたあとは、板室街道を北上する。普段よりクルマは多いものの、渋滞とは無縁のルートだ。




戸田から那須横断道路に乗ると、こちらは混雑度が高かった。ここは西那須野~塩原エリアと那須街道を結ぶ幹線道路なので、西那須野IC付近のレジャースポットとハシゴするクルマが多く抜けていくのである。写真は西岩崎の那須大橋の様子。既に2kmほど先の広谷地交差点(那須街道)からつながったクルマがズラーリと並んでいる。




しかしそんな混雑も那須街道を過ぎてしまえば一気に解消する。 この時期、特別な事情がないのであれば、ここはさっさと突っ切って牧場エリアに抜けてしまうのがいい。

そのままr68に乗って東に進むと、やがて安愚楽牧場に至る。ちょうど雲がかかって日差しが怪しくなってきたけれども、ここは牧場風景と那須の山々を写真に収めるには良いところだ。




牧場は黒毛和牛の肥育で有名らしく金満投資家に人気があるらしい。貧乏人にはあまり縁がない世界なので、筆者は山を眺めて満足することにしよう(笑)




さて望遠300mmで画面一杯に朝日岳を捉えてみた。距離にしておよそ10km……このくらい空気層を挟むと、光の散乱効果で山は青く見えるようになる。




戯れに上記写真をPhotoshopでRGBチャンネル別にカブリ除去してみた。青みがなくなるとまるでCGで起こしたような感じになってしまうな(笑) 面白いのは10km離れていても峠の茶屋、ロープウェイ駅、大丸温泉街などははっきり捉えられることだろうか。




もう少しアップにしてみると、ロープウェーの駐車場が上段、下段ともクルマで満杯になっているのがみえた。 混雑組の方々はあそこで列をつくっているのだなぁ……


<つづく>