2007.06.29
沖縄紀行:琉球八社を巡る -2日目ー (その3)




■ 渡嘉志久(とかしく)




さて丘の上に出ると視界が開けた。おお、これが Kerama Blue !! ヽ(´ー`)ノ
むこうに見えるのは座間味、安室、阿嘉の島々だ。出来すぎのような風景というか、こんなところが日本にもあったんだなぁ




望遠300mmで砂地の部分を切り取ってみた。遠浅の砂地に珊瑚が点在しているのが見える。なるほど、これはシュノーケリングのメッカといわれるだけのことはある。




山の上を通っている幹線道路から渡嘉志久の小さな集落に降り、海岸に出てみた。まるでどこかの映画のシーンのような海だ。




波打ち際から安室島方面を望む。これこそ南国の海……はるばるやってきた甲斐があったなぁ。




強烈な太陽の下、渡嘉志久ビーチはとても静かなところだった。




なにしろ海水浴客はこれだけしかいないのである。もう、ほとんどプライベートビーチ状態といっていい。




水の透明度はきわめて高い。沖縄本島にも綺麗なビーチはいくつもあるけれど、やはり離島のほうが数段すばらしい水の風景がみられるな・・・




リーフの内側はほとんど白波も立たず、打ち寄せる波は静かにサーっと寄せてきてはまた静かに引いていく。




そのまま、しばらく浜を散策した。

これはハマヒルガオだろうか・・・。焼け付くような熱い砂のうえにあって、野菜炒め?状態になることもなく健気に花を咲かせていた。気のせいかもしれないが、沖縄本島でよく見かけたアサガオはあまり見かけず、このヒルガオらしき花が慶良間の浜の主であるかのようであった。




その浜の珊瑚砂を撮ってみる。白くてキメの細かいサラサラの砂だ。これを篩(ふるい)にかけると有孔虫の殻・・・いわゆる星の砂が採れるはずだけれど、今回は写真だけにしておこう(笑) ちなみに星の砂は那覇の国際通り周辺でも売っている。フィルムケースほどの小瓶に入って1個¥50~¥100くらいである。




浜にちいさな展望台があった。休憩がてら上ってみよう。




おお、イイカンジだ~。

休憩スペースに腰を降ろし、すっかりヌルくなった麦茶のペットボトルを片手に時を過ごす。まさに非日常の時間。ここは何かをするために来る所ではなく、何もしない時間を過ごすべき場所なんだろうな……などと勝手な旅人理論を展開してみたりする。




実際、ここには何も無い。海岸沿いには浜茶屋とか売店はなく、静かな風景が広がっているだけである。渡嘉敷島ではマリンレジャーの盛んなのは南側の阿波連のほうだそうで、ここには露骨な開発資本は入っていないようだ。結構なことだと思う。




沖合いではダイビングに来たらしい観光客が珊瑚の周りに潜っている。海の色が変わっているところがちょうどリーフの外縁だ。ああいうのを見ていると、潜って海底を撮るのもいいかな…などと思ってしまう。

ただしデジ一眼用のハウジングは価格が非常~に高いので、使用頻度を考えると多少の躊躇が伴う。海中写真をやるなら、壊れたら捨てる覚悟で安価な防水コンデジを用意するのが良いかもしれないな。




こちらは浅瀬でシュノーケリングに興じる人々。見れば腰くらいの水深しかない。砂浜の延長で遠浅の砂地が広がっているらしい。

ところで写真の方々がTシャツ姿で海に入っているのを少々奇異に思われるかも知れないが、これは日射対策だそうだ。地元の人や南国を旅慣れた旅行者は、服を着たまま海に入るのである。地元の人曰く、水着で海に入っている人がいればそれは沖縄以外から来た旅行者だという。

余談になるけれども、驚くべきことに沖縄の女性で水着を持っている人はほとんどいないという。やっぱり服を着て入るんですかと聞いたところ、たしかに入るときは服を着たままなのだけれど、"そもそも海に入るという行為に及ばない" とのことだった。それに関係しているのかは不明だが、島嶼県であるにもかかわらず沖縄県人は泳げない人の割合が多いらしい。筆者的には意外なトリビアである。




ところで潮には干満があるので、光線の具合のよい正午前後の時間帯に満潮に近いか干潮に近いかで海の色の基調が決まってくる。満潮では鮮やかな青、干潮では薄いエメラルドグリーンである。この日はちょうど正午頃が干潮で、海の色的には最も薄いグリーン系の条件に相当するらしい。

ちなみに観光案内に使われる海洋写真は 「青い海」 を強調するために満潮時を狙って撮影することが多い。もし次の機会があれば、今度は時間帯を考慮して青系の海も狙ってみたいところだ。




さてしばし命の洗濯をした後は、気をとりなおして次の目的地 阿波連に向かうことにした。本当ならこのままぼーーーっと過ごしたいところだけれど、そうも行かない。うーむ。


<つづく>