2006.0604 南月山のミネザクラ(その2)
■牛ヶ首
さてまもなく牛ヶ首に到着した。
牛ヶ首から見る茶臼岳の噴煙は、まだ肌寒い時期のせいかもくもくと水蒸気の白煙を上げている。手前の小噴気孔からも、硫黄臭とともに噴煙が上がっていた。。
西方をみれば姥ヶ平と大倉山が見える。まだいくぶん残雪が残っているが、だんだん緑が濃くなってきているようだ。梅雨が明ける頃にはすっかり夏山にかわっているだろう。
いつもなら登山客が多数いるはずの姥ヶ平も、この時期は閑散としている。今くらいの季節はシャクナゲとかミネザクラとか、南月山方面が見所のせいかほとんど人影はない。
登山客で下りているのはひょうたん池が目当ての人が4、5人・・・といった程度か。池はまだ半分雪で覆われている。あそこにはモリアオガエルが棲んでいるそうだが、冬季には凍り詰めになったりしないのか心配になるなw
■日の出平へ
さてここから南月山に向かう分岐を行く。
これはカンボクの花だろうか。一見するとアジサイに似たような花にみえる。
尾根道はそれほど極端な上下はなく、歩くのはラクである。現役の火山である茶臼岳と違って、こちら側は既に数万年前に活動が休止しているせいか、低木ながらも木々の数が多い。殺風景な砂礫の道ではないので、それなりに緑の様相を楽しみながら歩いて行ける。
さて間もなく日の出平に到着した。標高は1786mとある。
周囲にある低木の密集地を見やれば…おお、桜だ~ ヽ(´ー`)ノ
どうやら、ミネザクラの季節には間に合ったようである。ともかく、よかった、よかった♪
ミネザクラは系統としてはチシマザクラに近いそうで、花は葉が伸び始めてから咲く。よってソメイヨシノのような花だけドバっと満開になるような見栄えはしない。…が、そのへんはヤマザクラなども一緒なので、これはこれとして楽しむのがスジだろう。
よくみると花の中心が濃いピンクになっているものと淡いピンクのものと、いくつかのバリエーションがあるようだ。どうやら咲き始めの頃はガクの色の濃さに引っ張られて赤っぽくみえるらしい。
あとでロープウェイの職員氏に聞いたところ、ちゃんと開花の記録をつけているそうで、今年の開花は 5/29 だったという。ちょうど一週間前か・・・。まあ、微妙にピークは過ぎているかも知れないけれど、開花一週間なら本日はそれなりの良いタイミングで花が見られたと判断していいだろう。
ただその職員氏によると、今年は花芽が成長する5月初旬に雨が続いたせいか、例年に比べて花のつきかたはあまり良くないとも言っていた。ゴヨウツツジの不作と併せて、今年は微妙に花の外れ年のような気がしないでもない。
さて、せっかくここまで来たのだから、次は南月山を極めてみよう。
<つづく>