2014.06.28 沖縄:久米島でシュノーケリングに挑戦(その4)



 

■ リーフ外縁へ ~ピクニックシュノーケリングツアー~




さてシュノーケル組が全員ひととおりレッスン終了したところで号令がかかり、リーフ外縁部に "ピクニックシュノーケリングツアー" に行くことになった。砂浜近傍では魚が少ないので、近場の珊瑚礁まで出張して海の中を覗いてみようという趣向である。




行先は上陸地点の向かい側にあるリーフ外縁部で、ボートでせいぜい5分くらいの場所である。



ちょっと雲が出てきて日差しが陰ってきてしまったが、とりあえずポイントに到着。向こう側に見えるちょこちょことした岩の列が、はての浜を囲んでいる巨大な珊瑚礁の外縁部らしい。あの向こう側は急激に深くなっていて、波も荒い。シュノーケリングではなく、ダイビングの世界だ。




「さーそれでは、思い切ってドボンと行ってみましょう~」 …ということで、ぞろぞろと海に入っていく。ドボンというのはよくTVの海洋番組でダイバーがやっているバックロールエントリーでもやるのか…と思いきや、普通に足から 「ヨッコイショ」 と入れば良いとのこと。




そんな訳で、筆者も足先からエントリー。水深は5~8mくらいだろうか。ライフジャケットの浮力があるので潜っていくことは出来ず、写真を撮る際に青被りを避けるのはちょっと難しそうだ。




しかしそれではちょっとつまらないので(^^;)、ここからは色調補正ありで写真を掲載していきたい。補正の要領を知りたい方はこちらを参照していただけると良いと思う。

手前の珊瑚をターゲットにして色を復活させると、オレンジ色っぽい色が浮き上がってきた。うーむ…生きている枝珊瑚は、こんな色なんだな。




こちらはもう少し浅くて綺麗に撮れた脳味噌珊瑚。さすがに 「K・Y」 とは刻んでいない(笑)




そんな海中を眺めているシューケラーな人々は、こんな感じで浮いている。あまり密集しすぎると写真を撮るときに隣の人の腕とか足が写ってしまうので(笑)、ホドホドの距離(数mくらい)は保ちたい。




さてリーフ外縁部の 「壁」 の付近ににやってきた。このあたりは古い珊瑚礁らしく、骨格だけが残って波で浸食されている…という感じだ。こういうところには、魚はあまりいない。




少しリーフの内側に戻ると、枝がよく伸びた生きている珊瑚が増えてくる。魚はこういうところに多く群れている。

ただ思った以上に魚は高速に泳ぎ回っているので、コンデジの性能では少々荷が重い。贅沢を言い出したらキリがないけれど、不満を感じるならやはり自前で明るいレンズの水中カメラを用意すべきなのだろう。

今回使用している機種はレンズの明るさがF3.5(ワイド端)~5.5(テレ端)で、地上で撮るぶんには標準的な性能だが、水中では暗すぎ、できればF2.0くらいは欲しい。ズーム倍率なんて稼がなくていいから(→ズームしたところで遠景は青被りだし…^^;)、ワイド端を明るくした機種がこういう用途には適していると思う。

※追記:実は今回使っているWG-2の後継機 WG-3は、なんとワイド端F2.0である。筆者は PENTAX から何かを貰っている訳ではないが、水中用コンデジを探している人にはぜひとも明るい機種を選択して頂きたいと思う(^^;)




さてインストラクター氏がなにやらブイ(…に繋がれたビニール袋)を引っ張ってきた。中に入っているのは料理に使う麩(ふ)である。これで餌付けをするのだという。




おお…、たちまち魚が集まってくる…♪




麩はツアー客にも配られた。ちぎって 「ホレホレ~」 とやると、魚が寄ってくる。




筆者も一切れ頂いて 「ホレホレ~」 とやってみた。…うむ、このくらいの距離感なら青被りもなくて写真写りがそこそこ良い感じになるな。




ただ魚の動きはチョロチョロとすばしこく、なかなかおとなしく画面に収まってくれない…w やはりそれなりに格好のついた絵を撮るには、下手な鉄砲数撃ちゃ式でガンガン撮りまくらねばならないのだろう。…あとは、くどいようだが明るいレンズが…うがががw




「おお~」 という声が聞こえるので目をやると、どうやら隣のグループ(実はもう一隻いる)でも餌付けを始めたらしい。感動があるというのは生きている証拠そのもので、まことに結構なことだと思う。

世の中の人生に疲れ切った人々よ、心が灰色に染まってしまった人々よ、ぜひともここに来ることをお勧めしたい。そして光に満ちた世界で、人間性をとりもどすのだ♪




さてこちらはもう麩を撒きおわって、ゆる~い鑑賞モードである。見れば浪間から差し込む陽光が、光のシャワーのように海底にむかって注いでいるのが見える。写真はちょっとピンボケ気味で申し訳ないけれども、実物はとてもきれいで神秘的だ。




撒き餌がなくなると、魚たちは珊瑚の近くに引っ込んで人間からは離れてしまった。なかなか現金な連中だが、このくらいが人と魚の適度な距離なのかもしれない。




20分ほど滞在した頃に、「そろそろ戻りますよ~」 と声がかかり、ボートに戻った。本格的なダイビングに比べたらお遊びみたいなものなのだろうけれど、それでも初心者にとってみればナカナカに面白いひと時である。数千円のオプション料金をケチってこれに参加しないのは正直なところ勿体ないと思う。




水から上がる前に、後ろを振り返ってみた。はるか向こうに見えるのははての浜だ。水面ギリギリから見る、ひたすら薄く広く広がる砂州の浜。ちょっとばかり、思い出深いワンショットとなった。


<つづく>